Zipan導入事例
エンワールド・ジャパン株式会社様
社内コミュニケーションの円滑化に向け、希望する外国籍社員へ日本語学習環境を提供
1999年創業以来、グローバル人材に特化した人材紹介、人材派遣をはじめ、経営層の転職や採用支援、さらには採用代行サービス(RPO)を展開するエンワールド・ジャパン。社員の約3〜4割が外国籍となる同社では、外国籍の社員が日本語を勉強する機会を設けることで、文法、読解や基本的な会話だけではない、日本独自のビジネス習慣や言葉遣い、さらには日本文化の理解を深めることを目指し、Zipanを導入している。
従来からの課題
外国籍社員の日本語力向上がもたらすメリット
―外国籍社員様の日本語力に関する貴社の課題・目的についてお聞かせください。
働く上で必ずしも日本語が必要というわけではありませんが、社内のチームワークを強化するためには、日本語での会話ができること、日本文化やビジネスマナーを理解することが重要です。日本人は、相手の気持ちや意見を尊重する傾向がある一方で、自分の意見を伝えることは控えめ。一方で外国籍社員は自己表現が直接的であり、この違いを埋めるためにも日本語力の向上と異文化理解が役立つと考えています。また、ビジネス拡大を見据えたリレーションシップ強化も課題のひとつ。最近ではバイリンガルの外国籍社員が増加しており、クライアントへのプレゼンテーションなど、日本語を使う機会も増えています。
―外国籍社員様に対する日本語研修を実施されている背景を教えてください。
エンワールドのコアバリューのひとつである「継続的改善:日々の業務の中に改善点を見出すこと」に基づき、社員の成長をサポートするため、プロフェッショナルなプログラムとしてZipanを導入しました。日々の業務の中で改善点を見出し、優れた人材の育成につなげることを期待しています。

Learning & Development Cherri Cathi様
選考プロセス
柔軟なスケジュールと種類豊富なレッスン内容は魅力的
―Zipanを選んだ理由についてお教えください。
Zipanを導入する以前は、他のスクールのサービスを利用して日本語研修を行っていました。ちょうどそのプログラムを見直す時期にBizmatesの英会話レッスンを導入していたこともあり、同じ企業が提供するZipanの方が、一貫性があって使いやすいと判断し採用したという経緯があります。社員が自分のペースで学べる柔軟なスケジュールや、種類豊富なレッスンプログラムも選定ポイントでした。
導入プラン
手を挙げた社員に日本語を学ぶ機会を与えたい
―Zipanの導入プランと対象者についてお教えください。
Zipanを導入したのは2023年3月です。3ヶ月を1タームとし、1回25分のレッスンを月5回または10回のいずれかを受講者が選択します。正社員または契約社員であれば申し込みが可能で、特にIT関連の業務に携わる社員や営業チームから応募がありました。受講者は日本語レベルが高い方から初心者まで幅広く、募集のタイミングで手を挙げた社員が参加できる形式です。
導入後の効果
日本語に対する自信とモチベーションの向上に期待
―研修を通しての成果などを教えてください。
アンケートなどはまだ行っていませんが、外国籍社員が自信を持って日本語で話す場面が増えたり、日本人社員と積極的に会話したりする姿が見受けられます。社内のクリスマスパーティーでも、日本語を使って積極的にコミュニケーションを取る様子が印象的でした。
―導入後の効果や受講者へのサポートについてお聞かせください。
Zipan受講生が学習を継続できるようKPIを設定しています。例えば10回レッスンを申し込んだ場合は、最低8回以上の受講を目標として定めています。また、Zipanで学んだ内容がそのまま日本文化やマナーに直結し、仕事で活かされているという事例も聞いています。ありがたいことに受講者の半数以上が継続しており、社内のランゲージテーブルという言語交換のイベントへの参加人数も増加。社員の日本語学習へのモチベーションが向上していることを実感しています。
―本日は貴重なお時間をありがとうございました。今後のご活躍をお祈り申し上げます。
社員様の声①
Executive Search
Zohair Ahmed様
―自己紹介をお願いいたします。
エンワールド・ジャパンのエグゼクティブサーチチームのマネージャーを務めているZohairです。日本に住んで5年、エンワールドに入社してから2年が経ちます。大学時代は香港で過ごし、中国語を学んだ経験があるため、漢字は少しだけ読むことができます。来日する前は、香港やタイで働いた経験もあります。
―日本で働く中で難しさを感じることはありますか。
仕事で日本語を書く機会はあまりありませんが、漢字などのライティングは難しいと感じています。また、日本のビジネスカルチャーはルールや規律を重んじるといった保守的側面があります。このカルチャーは素晴らしい点もありますが、信頼関係を築くことが難しいと感じることも。友人や同僚、上司と日本語で会話する時間を大事にすると共に、そうした堅い雰囲気をシェイクハンド(=握手)などの方法で和らげることを意識しています。また、日本語を学ぶことはクライアントとの信頼を築く一つの方法。具体的な業務については英語で行いますが、私が少しでも日本語を使うとアイスブレイクになり、相手との距離を縮めることができます。
―日本のマナーや習慣で知らなかったこと、驚いたことを教えてください。
以前、上司とクライアントの会議に参加した際、私が着用していたネクタイがシルバーカラーでした。後になって、日本ではシルバーカラーのネクタイは結婚式で用いられることを知り、驚きました。こうした日本特有のマナーや習慣は、知らないことがまだまだたくさんあると感じています。
―受講スタイルについて教えてください。
Assist Lesson(フリースタイル)を利用し、教材には「NIHONGO FUN&EASY」を使用しています。これまでに受講した回数は140回以上。日本語レベルもZipan Program Starter – Rank. AからRank. Cに向上しました。週に1〜2回のペースで、ランチタイム後や仕事後の時間を活用して受講しています。
―受講されたZipanのレッスンに関するご感想をお願いします。
Zipanを受講する前は、日本語を学ぶ機会が全くありませんでした。現在はZipanの25分というレッスン時間では足りず、連続で受けたいと思うほど楽しいです。主に2人のトレーナーに日本語を教わっていますが、どちらも優しく素晴らしい方々で、時間も柔軟に対応していただいています。「NIHONGO FUN&EASY」を選んだのは、Zipanのトレーナーの方が私の日本語コミュニケーション向上に役立つと勧めてくれたからです。この教材はスピーキングに特化しており、ローマ字で読み仮名が付いているため、とてもわかりやすいです。Starterレッスンはビジネス系のフレーズにフォーカスしており「FUN&EASY」とは違うトピックスで学べる点が魅力です。
―レッスンの効果や実感したことを教えてください。
日本人の同僚はもちろん、クライアントと一緒に食事に行く機会が増えました。それがとても嬉しいですね。英語で会話することも多いですが、日本語で注文するとクライアントが喜んでくれます。レッスンではプライベートの話題にも対応してもらえ、トレーナーが的確な表現でアドバイスをくれるので、日常会話のスキルも上がっていると感じます。リアルなシチュエーションに基づいて必要な内容を学べるのでありがたいです。日本語はとても美しい言葉。私の人生の目標は、日本で働いて生活すること。そのためにも日本語をしっかり学ぶことが重要だと考えています。
社員様の声②
Contract Professionals HR SCM&Life Sciences
Faiz Satyandanur様
―自己紹介をお願いいたします。
インドネシア出身のFaizと申します。新卒でエンワールド・ジャパンに入社し、今年で4年目。営業職として、主に契約社員や派遣社員の転職希望者サポートや、企業への人材紹介など、正社員以外の案件を扱う部署で勤務しています。さまざまな国籍の方と会話しながら仕事を紹介することがとても楽しく、それが私にとっての「やりがい」になっています。
―日本で働く中で難しさを感じることはありますか。
正直、全部が難しいです。日本には、話し方や敬語の使い方、メールの書き方、お客様への対応など日本ならではの商習慣があります。インドネシアはもっとカジュアルな文化なので、そこに大きな違いを感じています。中でも特に苦労したのは、メールの書き方です。新卒で入社した当初、同期の多くは中途採用だったこともあり、すでにビジネスメールの書き方を理解していました。しかし、私はどうやってお客様にメールを書けばいいのか分からず、「お世話になっております」といった典型的な表現も知りませんでした。
―受講スタイルについて教えてください。
Zipanを受講したのは2年ほど前からです。仕事に役立つと思い始めたのですが、現在も継続して受講しており、これまでに90回以上のレッスンを受けています。日本語レベルは、Zipan Program Lv.2 – Rank. AからZipan Program Lv.3 – Rank. Cへと上がり、メールや電話対応のスキルを学ぶOther Programsも受講しました。
―受講されたZipanのレッスンに関するご感想をお願いします。
Zipanのレッスン内容は、自分の仕事と生活にマッチしています。というのも、大学では日本語の授業を選択していましたが、内容は一般的なもので、ビジネス向けではありませんでした。また、社会人1年目の頃にオンライン形式の日本語学校で勉強した際には、ニュースや社会情勢を日本語で発表するなどフリートークや意見交換が中心で、実際の仕事に活かすには少し難しかったです。
一方、Zipanはトレーナーと1対1で直接話せる形式で、1レッスン25分という手軽さが魅力的だと感じます。特に、ビジネス向けのメールの書き方や電話対応は、仕事に直結して役立っています。事前にテキストを確認して「明日はこれを勉強したい」と内容を選べる点も気に入っています。一方的に教えてもらうのではなく「Faizさんは、これまでどう書いていましたか?」と、これまでのやり方を聞き、具体的に改善方法を教えてくれる点も助かっています。
テキストの内容を完全に覚える必要はなく、「この言い回しで十分ですよ」と柔軟に対応してくれるのもありがたいです。また、「ほうれんそう(報・連・相)」といった日本特有のビジネス用語もZipanで学びました。それこそ最初の頃はいろいろなトレーナーのレッスンを受けていましたが、今は私の日本語レベルや苦手な部分をよく理解してくれているトレーナーひとりに絞って受講。短い時間の中でも最近の出来事などスモールトークを楽しんでおり、レッスンが充実しています。
―レッスンの効果や実感したことを教えてください。
入社した頃は英語が話せる日本人のお客様が多かったので、会話の8割は英語でした。しかし、今では日本語でのやり取りが8割を占めるようになったのは大きな変化だと思いますし、ビジネスで使う日本語を学んだことで自信にもつながっています。昨年は日本語能力試験 (JLPT) 1級に合格。1ヶ月ほど模擬試験を使用し勉強しましたが、普段の日本語学習は自習とZipanのみ。仕事や生活の中で日本語を使う機会が増え、成長を実感しています。